【インタビュー】北村竜聖さん

4歳よりバレエの手ほどきを受け、8歳で愛知県名古屋市の田川陽子バレエアカデミーに移籍。中学3年生からイタリア、シエナのトスカーナ州立舞踊学校(Ateneo della Danza)に3年間留学し、2022年7月に学校を無事に卒業した北村竜聖さんにインタビュー。イタリアでの学校生活、今後の進路について尋ねました。

©Mauro Batti


シエナでの留学生活はどのようでしたか?

-とてもハードな毎日でした。月曜日から金曜日までのスケジュールは、午前中はイタリア語の学校、午後は14時半から19時半、20時くらいまで授業を受けていました。移動はバスでしたが、イタリアのバスは遅れる事が多かったので、いつもバス停でドキドキしていました。

 今年はコロナ禍の中での授業再開。しかも最終学年の8年生だったので、土曜日に心理学、栄養学、舞台の仕組みなどを学ぶ、といった座学の授業が入っていました。日曜日も学校に行くこともあり、休みが殆どなかったので、とても大変な毎日でした。授業はすべてイタリア語で受けていて、専門用語もイタリア語だったので、てんてこ舞いでした。


それはとてもハードですね。生活面ではどうでしたか?

-寮はイタリア人の男友達2人とシェア・ルームしていました。きれい好きな子と一緒に住んでいたので、部屋の掃除を手伝ってもらったり、料理にも挑戦しました。イタリア語も最初は全然分かりませんでしたが、今では生活するに困らないまで上達しました。

イタリア語の授業は難しかったですか?

-実は学校の勉強が苦手です。でもイタリア語の授業は日本の英語の授業と違って、読み書き中心の授業ではなく、会話中心でした。日本でも時々、調べて発表することを授業中にしますが、イタリア語の授業では毎回がプレゼンテーションの授業。だから取り組み易かったです。


留学して良かったことは何でしょうか。

-自分でもバレエが上手くなったな、と思える時があったことが一番良かったと思います。また留学前は出来なかったテクニックが留学中に出来るようになったこと、イタリア国内で開催された2つのコンクールで1位を授賞したことも大きな励みになりました。


もしトスカーナ州立認定舞踊学校/Ateneo della Danzaに留学したいダンサーがいたらお勧めしますか?

-もし留学の機会があったら挑戦したら良いと思います。

 学校での生活は厳しいので半分以上の生徒が辞めていきましたが、辞めていった生徒も含めて皆さん確実にうまくなっていたと思います。バレエ学校に行く目的は就職のためなので、そうを思うとAteneo della Danzaはその上にバレエ団があるので、頑張っていたら就職率が良いのではないかな、と思います。

 それからバレエを続けたかったら、バレエ以外の趣味を持つことも大切だと感じます。私にとってはインターネットで日本のテレビ番組や映画を見たり、気晴らしにゲームをする事が気分転換になりました。


気晴らしは本当に大切ですね。来シーズンからの予定は?

-来シーズンからはBalletto di Sienaに就職しました。Ateneo della Danzaの校長マルコ・バッティが芸術監督を務めるバレエ団です。プロのダンサーとして、ツアーもたくさん経験する予定です。踊りたいと希望する役は特にありません。踊れるチャンスがあれば何でも踊りたいです。

©Mauro Batti


北村竜聖さんの留学学校

学校名:Ateneo della Danza/トスカーナ州認定舞踊学校

   URL: https://www.ateneodelladanza.it/

学校所在地:イタリア、シエナ

留学期間:3年間

学校への問合せ:Ateneo della Danza日本窓口

        メール:otsu1019tora@gmail.com







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